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いまさらになってしまって、あれなんですけど、坂本真綾のニューアルバム「かぜよみ」が発売されましたね。みなさんすでにリピート再生をされているかと思いますけど、僕は情けないながら、入手が遅れまして、やっと今聴きながらこの記事を書いております。

フルアルバムとしては、2005年に発売された「夕凪LOOP」以来なので、だいたい3年ぶりです。いやあ、待った。ちょくちょくシングルを発表してはいたんだけど、やっぱりシングルとアルバムじゃ、聴く側としては影響の大きさが全然違うよね。僕は基本的にアルバムは聴きこむけど、シングルは感触程度しか考えないので、僕にとってこのアルバムの存在は大きいです。ただ、すごく残念なのはアルバムの収録曲にシングル曲が多いこと。坂本真綾のアルバムの素晴らしいところは、アルバム単位としての雰囲気が統一されていて、そのときの心情とか雰囲気がシンプルに表現されているところだと思うので、発売前に収録曲が発表されたときは、結構残念でした。シングル曲はどうしてもダイナミックな曲になりがちだし、雰囲気もタイアップとかで変わってくるから、すごく残念。

アルバムを聴きながら、そのときに僕が考えたことを直接ブログ化していくという短絡的なレビュー。でもシングル曲については、当てはまらないところが多いと思うので、僕の考えの対象からははずします。

夕凪LOOP発表後に、発表されたミニアルバム「30minutes night flight」のときも思ったんだけど、すごく楽器の音がクリアになっていて心地よいよね。僕は演奏とか録音に関する知識は全くないんだけど、菅野よう子のプロデュースから離れたあたりからなのかもしれない。菅野よう子のプロデュースでなくなってから、それまでとは違う意味でのポップ感が増していて、1曲に込められたアイディアのシンプルさは少なくなったんだけど、その分、演奏一つ一つに対しての気遣いみたいなものが増している気がする。

あと、これは坂本真綾自身の変化だと勝手に考えているんだけど、菅野よう子のプロデュースを離れてから、曲に込められる坂本真綾の考えとか感覚がどんどん強くなっていると思う。当たり前っちゃ当たり前なんだろうけど、今までの菅野よう子プロデュース時代は、坂本真綾の世界観というよりは坂本真綾と菅野よう子の世界観が乗算的に合わさっている感じがしていたし、今のアルバムと比較すると世界観が違い過ぎている。「かぜよみ」では、坂本真綾が好きなんだろうなっていう雰囲気とか、最近の考察とかがすごくシンプルに伝わってきて、一つのレポートを読んでいるような、そういう感じがしてすごく面白い。たぶん、坂本真綾が全面的に作詞するようになったのが最も大きい理由だね。また、一方でシングル曲とかタイアップ曲には、あんまりそういう雰囲気が感じられなくて、あくまでも音楽の歌担当として歌っている感じがする。僕がシングル曲になじめない理由の一つはこれによるものなんだろうと思う。

だから、すごく久しぶりになんにもない、ただの坂本真綾だけの感覚を聴いた気がして、なんていうか新鮮だ。菅野よう子とのコンビ解消で、曲自体の奇抜さとか新しさみたいなものは少なくなってしまったんだけど、それからずいぶん経って、ダイナミックな曲というか大感動を誘う様な曲でなくても、素晴らしい世界観が確立されていて、そのころとは別のアーティストとして曲を聴くとすごく新しい感覚を感じる。

アーティストとして表現したいものみたいなのの焦点が、作品毎に絞られていって、どんどんミニマルな坂本真綾の表現に近付いている気がする。むしろそういう着目点で聴くと、昔の菅野よう子プロデュース時代からの変化が感じられて、なんだか嬉しくなってくる。これからもやっぱり、僕の感覚に坂本真綾は欠かせないね。
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